低予算でリアル感を演出!不可能を可能にする パネルディスプレイ術

SHIMSADE

まどかのグラフィックデザイン

こんにちは、ディスプレイ担当のSHIMSADEです。

アパレル業界の店舗装飾を手掛けて数年あまり。

ウィンドウシートからスタートし、

今では什器や造作物もお手伝いさせていただいております。

その中でも印象に残った店舗装飾の事例やお悩みとその解決方法などなど

ご紹介させていただければと思います。

今回のお悩みは『本物を飾って演出したいけど様々な理由で実現ができない』

とあきらめているお客さまです。

パネル演出のディスプレイで悩んでいる方々には参考になるのではないでしょうか。

重いものを吊るせない吊り元で、重いステンレス素材のパネル演出を!

アパレル業界でよくある新商品の展示会。予算はあまりかけられないが、ちょっと凝った演出にしたい・・

お客さまからの具体的な依頼はこうでした。

『ステンレス素材を使ってブランドサインのパネルを吊りたい』とのこと。

実現するにあたり課題は3つありました。

1、ステンレス素材に印字できるのか?

2、天吊りで演出する際、吊り元がステンレスの重さに耐えられるか?

3、予算内におさまるのか?

それぞれクリアする方法として次の内容を提案させていただきました。

1、ステンレス素材に印字できるのか?

1つ目の課題、実際ステンレスの素材に印字することは可能です。

具体的にはUVインクジェット出力機で印字します。紙やシートだけでなく

今回のようなステンレス素材や布、革などにも印字することも可能です。

どんな物にでも印字できると言いたいところですが、印字した時のインクのノリ具合は

実際試してみないとわからない物もあります。

ただ、点数が少ないオリジナルのグッズやディスプレイ用品を作成する場合は試してみてはいかがでしょうか。

2、天吊りで演出する際、吊り元がステンレスの重さに耐えられるか?

今回のステンレスの重さは約30kg。かなりの重量になります。

スチレンパネルを吊る為の吊り元では壊れてしまう可能性がありました。

そこでご提案させていただいたのは

スチレンパネルとステンレス風シートの貼り合わせです。

ステンレス風シートとは今回の場合、具体的にはダイノックシート

建築などの現場で本物に近い再現性のシートとしてよく使われるシートです。

このシートをスチレンパネルに貼り合わせれば、重さも軽く吊り下げもOKです。

今回採用したシートは3M社製ダイノックシートですが、他メーカーでも同様の製品は扱っております。

※そもそも本物を使いたいというご要望ですので、類似品に変更できればの話ですが。。

3、予算内におさまるか?

最後にお金です。

ステンレス素材はスチレンボードの約10倍。予算内には到底おさまりませんでした。

一方、ダイノックシートは通常のシートよりも高いですが、M単位で切り売りもしているので

ステンレス本物を購入して直接印字するよりもパネル+シート貼りの方がはるかに安くなります。

結果、『スチレンボードにダイノックシートを貼る』という案が採用となりました。

まとめ

近くから見れば実際本物との違いがわかってしまうものでも、

遠くから見ればなんら違和感がなければ使う用途としてはOKな場合も多々あります。

そんな時は今回のような類似シートとパネルの組み合わせは結構使えます。

普通のスチレンパネルを、普通に設置するだけでは物足りない!

最近VMDの方からそんなご要望が増えています。

ご紹介したダイノックシート以外にも

皮や布だって質感を活かしてパネルに貼り付け演出することが可能かもしれません。

私自身も今後いろんな素材にチャレンジしてみたいと思います。

イメージ通りのデザインを伝えられない方へ

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SHIMSADE

ディレクター株式会社まどか
店舗のディスプレイや印刷の仕事をメインに、お客さまのイメージを形にすべく日々奮闘中。印象に残った事例を紹介していきます。好きな食べ物はカレーとハンバーグ、嫌いな食べ物は豆。
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