2019年春、ゲゲゲの鬼太郎・水木しげるブームのゲルポリ子@OUCHIです。
アニメ版では時代に合わせて進化しつつも、変わらない根っこの部分に水木しげる先生の存在を感じます。
今回はゲゲゲの世界でも使えそうな日本的なディスプレイによく合う、
竹尾の和紙に大判UVプリントをしたらどうなるか、実験的試みをご紹介します。
目次
- ディスプレイに和紙の敷物を使いたい
- UVインクジェットと和紙の出会い
- 実際にUV印刷した例:みやぎぬ絹、テーラー鼠
- まとめ
ディスプレイに少しだけ和紙の敷物を使いたい
お菓子の製造・販売会社ディスプレイご担当のYさん。
和菓子を陳列するショーケースに和紙を使ったディスプレイを作ろうと考えました。
寸法は1700×175ミリを2枚ほど。
印刷関連の取引先に依頼したところ、
「小ロットの印刷だとA3くらいのサイズになるので、分割されたものをつなげますか」と言われました。
分割されたデザインをつなぎあわせて1枚の紙にするのは作業性が悪いし、見た目にも支障がでそうです。
「もう少し何とかなりませんか?」と要望を伝えたところ、今度は…
「印刷機だと大きいサイズで対応できますが、小ロット印刷よりもコストがかかるのでオススメできません」と言われました。
印刷機だと一瞬にして何百枚も印刷されてしまうのでその分のコストもかかるんですよね。
ロットとサイズの問題で、希望が通らず、Yさんは少し残念に思ったそうです。
UVインクジェットと和紙の出会い
Yさんと私は2017年から洋菓子のショーケースのウィンドウシールの件で毎月2回ほどお会いしていました。
お取引が始まったころ、私が「和菓子の方でディスプレイにシートを使いませんか」とうかがったところ、
「ディスプレイに和紙を敷いたりしますのでシート印刷はあまりしないです」とレースのような美しい和紙を見せてくれました。
Yさん自ら都内の和紙屋さんをめぐり選んだ、繊細で美しい柄の和紙は1枚で数千円以上するものがあるそうです。
このような和紙をうまく組み合わせて美しいディスプレイを作っておられたのですが、結構手間がかかるとのことでした。
そこで私もダメ元で印刷しやすくて風合いのある竹尾の大礼紙やきぬもみをチョイスし、当社のUVインクジェットで印刷したカラーチップをお持ちしました。
そんな2年前にあったことをYさんは覚えていてくれたんです!
和紙のディスプレイシート制作が始まりました。
まず、どんな紙がいいのか。
毛羽立ちの多いものはUVインクジェットではヘッドに紙が擦れて印刷がうまくいかない可能性があります。
その点、竹尾の和紙は風合いもありながらインクののりもいいので、まずはここからスタートです。
実際にUV印刷した例:みやぎぬ絹、テーラー鼠
当社のUVインクジェット機の印刷では紙のインク馴染みがどうなるか、実はわかりませんでした。
というのも、当社で通常使用している紙はフィルムなどの基材がほとんどだからなんです。
キレイに発色はされるかどうか、見てみましょう!
写真、上が4色印刷、下が4色印刷+白印刷をしたものです。
白引きがなくても鮮やかな彩色ができることがわかりました。むしろ和紙の風合いを生きるのは白なしに思えましたので4色印刷の方針に決定♪
こうして竹尾の和紙+UVインクジェットの出力ができるようになりました。
テーラー鼠を使った、大人っぽく優雅な桜のディスプレイ↓
みやぎぬ絹を使った、春らしく上品な色使いのディスプレイ↓
まとめ
最後に、竹尾の和紙の最大サイズは四六判なので、印刷できるサイズは1000×600ミリくらいまでとなります。
1600×175ミリでは、分割になりますが、A3サイズよりは、つなぎは少なくきれいな見た目、印刷よりはコストも抑えられているので、
現状では和紙の大判印刷としてはベストな方法ではないでしょうか。
もし、和紙への印刷にご興味がありましたらお持ち込みもご相談いただけますのでぜひ当社にご連絡ください!
ゲッゲッ、ゲゲゲのゲ♪
ゲルポリ子@TAKI
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